【活動中の子どもへの対応】
活動中に起こる子ども同士のトラブル対応や活動に対する保護者の苦情、要求への対応は、子どもたちを預かる私たちにとってとても大切な仕事のひとつでもある反面、もっとも気を使い苦手意識をもつ指導者も多い仕事です。時には世間一般の常識とかけ離れた言い分をぶつけてくる児童や保護者もいることは事実です。
一方で、指導者の対応に改善点、反省点があるケースも残念ながらあります。
子どもたちや保護者と信頼関係を築き、より良い放課後活動にするために、実際に起こった事例を参考にし、指導者としての対応力向上に役立てていただければと思います。
1 発達障害を持つ子どもの参加を打診された場合
1-1 原則として一人の先生が15~20人を指導する放課後活動では、活動に支障のある子どもの受け入れは難しいものがあります。しかし、現実には活動に差支えのない軽度の発達障害がある子どもの参加はありますし、楽しく活動をしていただいています。活動に支障があるかどうかは先生の裁量ですので、現場の先生が判断することになります。尚、先生が一人でマネジメントするのは厳しい場合は、保護者同伴が条件で参加していただいているケースもあります。
2 子どもを叱る
2-1 すぐに叱る必要があるのは、危険・迷惑な行為について
すぐに叱る必要があるのは、子どもが危険・迷惑な行為 をした場合です。レッスンを中断してもその場で注意す る必要があります。
2-2 ルールを守らない、友達とのけんかなどは少し時間をおいてからじっくり話し合う形で。
声を荒げない、子どもの目の高さまで下りる、一方的に責めない、なぜ叱られたのか考えさせましょう。
【事故が発生した場合】
①子ども同士でケンカしてお友達の持ち物を壊してしまった。
⇒子どもがたくさん集まると、いくら注意をしていても事故が起きる可能性はあります。物損だけに限らずけがなども想定されるため、活動中はレクレーション保険などの傷害保険に加入することをお勧めします。また、事故が起こる可能性についてあらかじめ保護者に説明し、理解をうながすことも必要だと思います。
指導・クラスマネジメントにおけるFAQ集
Q. 先生が英語で問いかけても子どもたちが日本語で答えてきます。
A. 先生の英語がわかったから(日本語でも)答えることができているのです。リスニングができているということですから良しとしましょう。それに対して先生は、"Oh, you can skate. That's great!"などと英語で応答しましょう。
Q. All Englishの活動について。活動中に日本語を使わないほうがいいのでしょうか?
A. アクティビティの内容から、低学年から中学年ぐらいにかけてはAll Englishで進めることができるでしょう。しかし、ゲームのルールが複雑になる高学年においては、必要と思われるときに適宜簡潔な日本語をはさんだほうがスムーズに運べる場合が多いです。やることを理解してから動きたい高学年ですから、子どもたちの理解が浅いようなら日本語を入れることは問題ではありません。
Q. 集団から外れて活動に参加していない子どもたちはどのように指導すればいいのですか?
A. 活動を妨害したり迷惑にならない限り参加を強制せずに、たまに名前を呼んで誘いながら子どもの様子を見守ります。自分がやりたいゲームや興味がある活動になると自然と近寄ってきて参加するようになりますので、そういったスタンスで良しとしています。用語解説
チャンツとは
英語の特性を誇張してリズムに乗せ、覚えやすく仕立てたもの。
TPR
Total Physical Response(全身反応法)の略。"Stand up." "Touch your nose."など、英語の指示を聞き、体で反応する活動のことです。 幼児から低学年で多用します。
フォニックス
フォニックス(英:Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つです。英語圏の子供や外国人に英語の読み方を教える方法として用いられています。先生のNG集
説明をペラペラと英語でするのはNG
英語で説明するのは意味がありません。ゲームなどのやり方は「デモ方式」で見せましょう。それでもわからない場合は簡潔な日本語を入れてもいいです。問題は子どもたちが意味を理解しないままゲームが始まってしまうことです。
個人情報の取扱いに注意する
土曜学習にかかわる立場で知りえる情報には、子どもの名前、保護者の名前、どういう家庭環境か、クラスでの様子...などありますが、第三者の情報を公共の場所で話をしてはいけません。個人情報についてはデリケートな問題を含みますから、他人に聞こえる場所で参加者のことを話題にするのは避けましょう。